墨荘堂ブログ

西洋医学全般のセカンドオピニオンとして立脚する「和方鍼灸」を追求する関墨荘堂鍼灸治療院のブログです。
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和法鍼灸 関 墨荘堂
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局所陰圧閉鎖療法と細絡刺絡
少し前の新聞に糖尿病の合併症による足の皮膚の潰瘍や重傷の床ずれを治す「局所陰圧閉鎖療法」に健康保険が適用されるようになったことが紹介されていました。

この「局所陰圧閉鎖療法」というのは、傷口をスポンジ状のフォーム材と接着フィルムで密閉し、フィルムに小さな穴をあけ、そこを細いチューブでコンピューター内蔵のポンプに繋いで、傷に溜まった浸出物や老廃物を吸引・除去する方法です。

なんだかとても新しい治療法のように紹介されていましたが、日本独自の細絡刺絡でも昔から全く同じことがやられてきたことは、やはり知られていないのだなあと思いました。

記事の中では心筋梗塞の手術を受けた患者さんが胸の奥の骨が見える位傷口が開いたままになってしまい、「閉鎖療法」で2週間で傷口が閉じたことが書かれていましたが、私も同じ様な経験を細絡刺絡で経験したことがあります。

患者は私の父親で、糖尿病による足の甲の潰瘍がひどくなり、甲の肉がえぐれて骨が見える程になったのですが、傷の周囲の細絡からほぼ毎日細絡刺絡をしていたところ、2週間程で傷口がふさがり、肉が再生されてきました。

この後本体の糖尿病は治りませんでしたが、亡くなるまで足を切断することはありませんでした。おそらく潰瘍を放置していたら、足を切断することになったと思っています。

前述の記事では閉鎖療法の正式承認がアメリカより10年も遅れたことが問題だと指摘していましたが、高度な機械を使わずとも同じことが出来る伝統医学に、目を向けることも時には必要なのではないでしょうか?
妊婦の願望はファッション?
結局情報の信頼度というものは、記事を書いている人の知識に左右される訳ですが、新聞の記事にもバイアスが掛かっているのは皆さんも良くご存知の事と思います。

先日ホメオパシーに基づいて新生児の管理をしていた助産師が訴えられる事件がありましたが、この時の新聞記事も代替医療=悪という構図が既に出来上がっていて「結論ありき」で記事は書かれていきます。

その中で某市立大学の代替医療にくわしい講師が「医学の進歩で周産期の死亡が下がる中、助産師には安全な出産だけでないプラスαの価値を求める心理が働く一方、妊婦には自然なお産に対するファッションにちかい願望が広まっているためではないか」と指摘しています。

この発言も結論のために都合の良い部分だけが使われた可能性もありますが、陣痛誘発剤で病院の都合に合わせて出産させたり、産科自体も十分に存在しないことが病院離れを起こしている原因であって、ファッションにちかい願望では無いと思います。

この記事だけ読んでいると漢方や鍼灸のような代替医療で出産しようと言う妊婦さんやこれから出産を考えている人たちには正しい情報が伝わらなくなる可能性があります。そこで漢方や鍼灸で妊娠管理をしたい人たちにお勧めの本があります。

それは故石野信安先生の『女性の一生と漢方』です。amazonでは中古しか無いことになっていて3,000円以上の値付けでしたが、出版元から重版されているので1,500円ほどで買えると思います。

女性の一生と漢方

近いうちにこの本を基にした妊娠管理法で出産した経過を書こうと思います。すべての人に必要な情報ではないと思いますが、探している人には届いて欲しいです。

早くも冷房病
暑中お見舞い申し上げます。

先週来院された患者さんの半数以上が冷房が原因の症状でした。

具体的にはだるさであったり、下痢であったり、腰痛であったり様々ですが、良く聴いてみると共通する事があります。

おもしろい事にほぼ100%でしたが、皆さんシャワーだけで湯船にはつからないんです。

今年は梅雨明けから猛暑日でしたから、エアコンにさらされている時間が長いので、例年より早く症状が出てきているようです。やはり湯船につからないと「冷えの元」が解消されないということなんでしょうね。

中には寝るときもエアコンかけっぱなしで、しかも短パン、半袖という剛の者もいましたが、良い子は真似しないようにしましょう(笑)

足の循環に左右差がある人は、リンク先のくさのね先生のブログにある「野口整体式の足湯」が役に立ちます。ぜひ一度お試しください。

その他にもエアコンの効いた部屋にいるときはなるべく飲み物は常温にして、胃腸を冷やさないというのも夏場の養生の基本です。まだまだ暑い日が続きそうですので、ご自愛ください。

また冷え性にはとても効果のある鍼があります。これをすると前の年とは冷え方が全く違うという方が多いです。これもお試し下さい。
外出すると決まって下痢してしまう方の治療
このコンテンツは新ブログで加筆修正しました。
鍼灸で後鼻漏の根治をめざせ 最終回
前回から一番問題となるべきな所が判明し、胃に関係する場所を治療していましたが、彼も自分自身の治療家魂がでてきて、自分で何とかなる程度まで後鼻漏の症状が緩和してきたため、今回の治療はひとまず最終回となります。

以下は後輩からのメールです。

総括すると、約1ヶ月半、ほぼ毎週1回の施術をしていただきました。6〜7回ぐらいでしたでしょうか。

毎回薄紙をはがすように後鼻漏の症状が緩和していきましたが、最後の3回の施術の直後の変化がはっきりしていて印象的でした。私の後鼻漏の原因がどんどんしぼれて来て、施術にどんどん切れが出てきたように感じました。

何しろ後鼻漏特有の鼻の奥にこびりつくように付いていた粘度の強い鼻水が流れるようになり、気にならなくなるレベルまで来ました。

一番大切な背中への鍼や灸は自分では難しいですが、ここまで目鼻立ちがつけば、私も鍼灸師の端くれですので、あとは自分でなんとか施術して完治を目指します。

特に、流れるようになると鼻水がのどにたまるようになるのですが、これは手が届く範囲への施術でなんとかなりそうなので、それでやってみます。それに、今までの施術のおかげもありまして、のどの鼻水もあまり気になりませんし。

背中への施術は、普段我々鍼灸師が患者さんに指導するように、身内にやってもらおうと思います。
このたびはとても助かりました。ありがとうございました。

また、私の知人の方の後鼻漏の治験もやってみようということになりましたので、又原因さがしをする事になりそうです。おそらく彼とは違う原因だと思います。このように後鼻漏も症状本体の問題を見つける事で完治が見えてくる訳です。
鍼灸で後鼻漏の根治をめざせ その2
さて、後輩の後鼻漏、その後の状況です。
以下彼からのメールです。

治療も数度目となり、今まで基本的な体質改善をベースに直接後鼻漏の患部に働きかける治療をしてきたわけですが、今回の治療が一番鼻の奥の状態に変化がありました。

普段は鼻の奥に粘性の鼻水がとどまり、喉にまとわって不快な状態なんですが、粘性が下がって流れてきています。

この変化はいつも治療直後から感じていましたが、今回の治療が一番強く感じています。
後鼻漏の症状を抑えることが鍼灸の手技によって可能であることがあらためて確認することができました。鼻の症状なのに足のツボやお腹や背中のツボで治療できてしまうこの「経絡現象」というのは本当に不思議ですね。

長い間に出来上がってきた後鼻漏の原因になる体質の改善はすぐには難しいですが、またよろしくお願いいたします。

今回は脈診と一致する経絡上の細絡から刺絡しています。それから一番問題となるべきな所が判明したので、前回からそこを治療しています。これは個人個人で皆違うので、後鼻漏なら誰でも悪くなるところ、という意味ではありません。もちろん場所も鼻ではありません。

また、前回の内容で漢方薬でトライしようと思った方もあるかもしれませんが、使っているのはエキス剤でも、保険適応の使い方ではありませんし、一般の方には現実的な選択肢でないことをお断りしておきます。
鍼灸で後鼻漏の根治をめざせ
以前にも少し書いていますが、後輩が後鼻漏なのを良い事に、治療過程を文書化してもらおうと画策しています。この後輩は鍼灸師ですが、なかなか良い文章を書くので、誰かにゴーストライターとしてこき使われる前に唾を付けておこうという算段です。(冗談ですが)

私自身もアレルギー性鼻炎があったのですが、漢方薬でほぼ完治しているので、同じ事を鍼灸でやってみようというのが、そもそもの発端です。

私のアレルギー性鼻炎はいわゆる杉花粉ではなく、ハウスダストに最も感作していて、きまって季節の変わり目の何週間かがひどい状況でした。

最初は小青龍湯などを飲んでいましたがその場限りの事が多く、結局時期になると発症するのは変わりませんでした。ところが漢方の大先生に教えて頂いた薬を飲んだところ、鼻水が出始めても一包(一包ですよ!)で効果が出て、それを何年か繰り返すうち症状も出なくなってしまいました。その原理は教えて頂いたので、鍼灸で同じ事をしようと前々から画策していたという訳です。


さて、後輩の後鼻漏は現在GWを挟んで3回程治療しましたが、その状況を送ってくれましたので、ご紹介します。
以下彼からのメールです。

鍼灸をやっていただいている最中から、いつも左鼻の奥に止まっている感じの鼻水がどんどん流れてくるようになっているのを感じました。

先生に鍼灸をやっていただく以前は鼻がつまった状態の時が多かったので、以前と比べてみると、おだやかではありますが確実に良くなっています。

前回受けた後、その日はトイレがとても近くなって何度も何度もトイレに行きましたが、先生に報告したときに、東洋医学の考えに基づいて、鼻水として身体の上に行く水を尿として排泄するような施術をしましたと説明していただき、あんな軽い刺激でこんなにも自分の身体に変化があるものかと驚きました。

どうぞまたよろしくお願いします。

というわけで、引き続き報告させて頂きます。
鼠径部の痛みの鍼灸治療ー経筋治療のコツー
 先日見えた患者さんの話。この患者さんはいわゆる健康管理で行っている方で、先日はたまたま朝から右の鼠径部が痛く、歩き始めや過度に屈曲すると痛むということでした。
痛む場所を詳しく尋ねると、上前腸骨棘の辺りで、ツボでは髀関と言うツボの辺りでした。仰向けで診察して、他にどこか痛む場所はないですか?と尋ねてみると、同じ右側の二番目の足の指も痛いということでした。(この瞬間に、これはラッキーと思わず小躍りしました。こういうヤツは絶対逃してはけません!)

この記事の加筆修正verは、新ブログ
後鼻漏と蓄膿の鍼灸治療
 以前に蓄膿の手術をキャンセルした患者さんの話を書きましたが、後輩が以前から後鼻漏(こうびろう)を患っていて辛そうなため、たまたま遊びにきたときに顔をよく見せてもらうことにしました。

ちなみに副鼻腔炎、特に慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎による炎症により、鼻水がのどの方へ廻って落ちてゆくものを、後鼻漏といいます。

このような場合、顔面に細絡が出ていることが多く、細絡刺絡をすると鼻の通りが良くなります。この時は治療というより、顔の細絡を取って、後は足の経絡を調整してやめました。

この時の感想が後からメール出来たのですが、何かの参考になればと思い、許可をもらって転載いたします。

施術日のメール
「施術直後より感じていましたが、鼻の奥で鼻漏がいつもより若干多く流れているように感じました。いつもより穴が開いた感じです。多分篩骨洞だと思うのですが、奥の方でプチプチと泡がはじけるような感じがずっとありました。

何しろせん毛が鼻漏を押し出そうと働いたのだと思います。帰宅後、鼻通とその上の気になる場所に温灸をすると、またジワリと通りが良くなったような感じがありました。

というか、確実に鼻の奥に変化がありました。いつも鼻の奥で当たっている感じがする部分があるのですが、その当たっている感が少なくなっています。

後鼻漏と蓄膿とは少々機序が違うか、もうすこし別のところにも効果を及ぼす反応点があると思われます。何しろ当たらずとも遠からず感があるので、もっと自分で試そうと思います。」

翌日のメール
「鼻のその後なんですが、本日もう片方の細絡を刺絡してみたんですが、ますます鼻の具合が良くなりました。

まだ鼻漏はあるんですが、格段に楽です。自分の顔の細絡は見つけにくいので、もっとしっかり探したら、より効果が出るものと想像しています。」

細絡というのは皮膚表面に現れる静脈のバイパスのようなもので、内部の血液循環が悪くなると出来るようになります。

特に顔面部は内部に海綿静脈洞とか翼突筋静脈叢があるため表面に当たる頬に現れる訳です。ですから西洋医学で眼や鼻の治りづらいものには、細絡刺絡が功を奏します。

その後のメールで「顔の細絡は後鼻漏の決定的な治療手段とはならず、軽い緩和だったんです。今思うと、ふさがっているところが軽く開いた感じでした」といっていましたが、根気よくこの治療を続けるといずれ完治します。

患者さんは鍼は痛いと思っていますが、痛くないスマートなやり方というのも存在します。

手術に踏み切る勇気があるなら、切らない分、鍼灸の方が身体に対するダメージは遥かに少ないですので、悩んでいるより体験することをお勧めします。
こんなものにも鍼灸治療
 鍼灸治療が最も効果を上げるのは、内科治療だということは何度も触れていますが、病気とは言えない?日常的に気になる事にも驚く程効果があります。

中にはこんな事で手術するんですか?というものもあります。下に挙げているものは明らかに鍼灸の方が早く良くなります。ぜひお試しを。

嗄声(かすれ声)・声が出ない
 「この後すぐに講演があるのですが声がかすれてしまって」といわれ、腕に50壮程灸をすえると「熱くなってきました」とおっしゃるので、「声どうですか?」と尋ねると「あっ、出ています」とおっしゃり、無事に講演する事が出来た方がいました。

しゃっくり
 一週間しゃっくりが止まらず来院。色々やったが其の時は止まらず、その後来院された時に聞いたところ「あれから家に帰り3時間位したら止まりました。」

ばね指
 刺絡と灸。刺絡は口伝の場所あり。

犬の咬傷
 犬に指の付け根を噛まれ、開くと痛む。6か月程治療してスムーズに動くようになった。犬の咬傷は以外に時間がかかります。

虫さされ
 ムカデに噛まれた時はとにかく皮膚刺絡。痛みもすぐに止まります。

いぼ・タコ・魚の目
 火鍼がいいです。

逆まつげ
 灸に特効穴あり

巻爪
 自宅で灸していただくだけでよくなります。以外と簡単。

麦粒腫(ものもらい)
 これも灸が早いです。

歯痛
 歯医者さんで治してもらう間の鎮痛。歯は一本づつ経絡の配当が異なるので、合谷、三里で止まらない痛みもOK。

しもやけ・あかぎれ
 毎年起こっていたのが、2回程の刺絡と灸による治療で、そのシーズンは起こらなかった。

原因不明の足底痛
 とにかく原因がわからず。痛くて足がつけない。灸したあと鑱鍼で施術。どうですかとおそるおそる尋ねると「あれっ痛みません。大丈夫です。」と歩いて帰られた。