墨荘堂ブログ

西洋医学全般のセカンドオピニオンとして立脚する「和方鍼灸」を追求する関墨荘堂鍼灸治療院のブログです。
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和法鍼灸 関 墨荘堂
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漢字文化圏の医療と自国化

5月19日(金)に開催される第62回国際東方学者会議のシンポジウムについて、ご案内致します。
平日、しかも朝から夜までになりますが、「漢字文化圏の医療と自国化」というシンポジウムが、以下のとおり行なわれる予定です。詳細につきましては、下記の趣旨をご確認ください。会員ではなくとも参加できますが懇親会の関係上、事前申し込みが推奨されています。

総合司会は京都大学の武田時昌先生、6月の刺絡学会で教育講演をされる真柳誠先生、日本鍼灸の演題は長野仁先生、他にコメンテーターとして猪飼祥夫先生、小曽戸洋先生も登壇されます。

このような比較文化論が医学史にスポットを当てて行われることは、非常に画期的です。このようなグローバルな視点をなしに日本伝統医学を規定しようとしても無理だという企画者の熱いメッセージをライブで聴いてみませんか?

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東方學會第62回ICES「漢字文化圏の醫療と自國化」
日 時:2017年5月19日(金) 
会 場:日本教育会館(8階 地下鉄神保町駅A1出口徒歩3分)
參加費4000円(懇親会費込み、学生2000円)

<趣旨>
 漢字文化圏の中國・日本・韓國・北朝鮮・ベトナムでは、中國式の生藥や鍼灸による傳統醫療・醫學が現在も存續し、歐米の一部でも代替醫療として採用されている。漢字文化圏の傳統的自然科學としては例外といっていいだろう。しかし各國とも中國の古典籍を主な論據とするため、そうした醫學的側面だけに注目し、中國以外は亞流とみなされることもある。
 他方、各國の料理には中國起源の味噌・醤油・豆腐・麵・箸が共通するものの、われわれは別個の料理として賞味している。各國料理には共通食材もあるが、風土・?史・文化など人文地理的要因に根ざす味覺・美感などの相違が嚴然と存在するからである。
 そこで醫療の側面に注目すると、各國それぞれの臨床經驗にもとづき自國化をなしとげてきた?史がみえてくる。ゆえに現代まで存續してきた、ともいえよう。當然その背景にある人文地理的要因や、體質・疾病相などとの關係も考察の對象となる。箇箇の醫學的要素のみならず、醫療としていかに自國化がなされたのかを漢字文化圏で比較するならば、かつて未知の現象が視野に入ってくるかもしれない。
 本パネルでは如上の預想ないし期待にもとづき、日本・朝鮮・ベトナムにおける醫療や醫學の自國化について、最近の研究成果を發表いただく。また各發表に各一名のコメンテイターを配し、議論の幅をひろげるとともに、今後の發展につなげたい。


<プログラム>
總合司會:武田 時昌(京都大學)
10:30−11:10 Introductory Remarks 武田 時昌(京都大學)/真柳 誠(茨城大學)
11:10−11:50 日本近世?泉醫學の展開と湯治の變容 鈴木 則子(奈良女子大學)
11:50−12:00 コメント 鈴木 達彦(帝京平成大學)
12:00−13:00 Lunch Time
13:00−13:40 明代醫書の斷章取義がもたらした日本鍼灸の變容 長野 仁(森ノ宮醫療大學)
13:40−13:50 コメント 猪飼 祥夫(龍谷大學)
13:50−14:50 ?藥から東醫へ−前近代韓國醫學史における固有の醫療傳統からみた自己認識の發展− 申 東源(全北大學校) 通訳 任 正爀(朝鮮大學校)
14:50−15:00 コメント 任 正爀(朝鮮大學校)
15:00−15:20 Coffee Break
15:20−15:50 ベトナム醫學の傳統と特徴 真柳 誠(茨城大學)
15:50−16:00 コメント 小曽戸 洋(東京藥科大學)
16:00−17:00 總合討論

大会詳細:http://www.tohogakkai.com/ICES-program.html

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