間中賞が無くなってお嘆きの貴方に
鍼灸の研究業績を評価する賞は現在、高木賞・代田賞がありますが、これらは科学的な研究の文献が対象となっています。
かつては医道の日本社が主催する間中賞という賞があり、古典の研究だけでなく出版なども古典的なものは広く対象にしていました。
間中先生はトポロジ−医学,人体X信号系.易経と DNA 構造の相似性といった独自の研究で知られていますから、賞の対象も幅広く設定されていたのでしょう。ただ残念なことに間中賞は2008年に23回の授賞を最後に終了してしまいました。
間中賞が無くなると古典鍼灸の研究は評価される場所が無くなってしまう訳で、気をもんでいた方もあると思いますが、日本伝統鍼灸学会で間中賞に変わる賞を授与することになりそうです。
賞の名前、賞金がでるのか、選考方法などまだ決定していないことも多いですし、総会の承認が通らないと実現しませんが、まあこの手のものは承認されると思います。スケジュール的には再来年の40周年に第一号が誕生するということになりそうです。
間中先生といえば北里にいたころ、ふらっと研究室に現れて「今右巻きと左巻きの研究をしているんだ」と右巻きと左巻きの違いを力説していた姿や師匠のところにとっても解説できない絵を書いた年賀状を送ってきた話などを思い出します。
こういう型破りで才能あふれる先生がいなくなってしまうのは寂しいことです。