急性腰痛症の鍼灸治療とセルフケア
慢性にしろ急性にしろ腰痛は鍼灸治療では最も適応とされているため、今までブログでは触れてきませんでしたが、自分自身でやっていただくセルフケアは覚えておいていただくと良いので、一度書いておこうと思います。
今回の患者さんも後輩の同業者で、もともと腰痛症のある人です。4日ほど前の朝にぎくっとなったのですが、仕事も休めないということなので、とりあえず後述するセルフケアをやってもらうことにしました。
これでなんとか仕事には行けるようになったそうですが、やはり辛いということなので、治療することになりました。来院したときの症状は、後屈やしゃがんで靴を履いたりするのがきついという状態でした。
そこで下巨虚、脾兪、胃兪、帯脈、力鍼穴、陽陵泉等に鍼をし、関元、太白、太谿、脾兪、命門、十七椎下などに灸をしてから様子を伺うと、「後屈もしゃがむのもできるようになりましたぁ」とのことでした。
このときやってもらったセルフケアの方法は腰痛の方には誰でも出来ますので、ぜひ覚えておいていただきたいです。
やることは2つだけで、固定と保温です。
具体的には固定は腰痛ベルトのようなものでもいいのですが、一番いいのは晒(さらし)です。晒は長いので、おしりの辺りから胸の下までややキツメに巻いてください。そうです、お祭りで神輿を担いでいる人のかっこですね。
保温に関しても一番いいのは貼るカイロです。貼るカイロは皮膚に直接貼ると低温火傷を起こすので、必ず下着の上から貼ってください。両方やってもらってもいいですが、症状によってどちらか片方でもかまいません。
うまく行けばこれだけ1〜2日やっただけでも痛みが消えることがあります。
今回のように両方やっても痛みが残る場合は、治療をやった方が早く良くなります。
それにしてもこのところ同業者の先生の治療が多いのは、気のせいでしょうか?