墨荘堂ブログ

西洋医学全般のセカンドオピニオンとして立脚する「和方鍼灸」を追求する関墨荘堂鍼灸治療院のブログです。
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和法鍼灸 関 墨荘堂
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TVCMに注意!葛根湯と銀翹散
急に寒くなり風邪を引きやすい季節になったせいか、テレビでも風邪薬のCMを良く見かけるようになりました。
いつから販売していたか判らないのですが、最近では薬局でも処方箋なしに銀翹散(ぎんぎょうさん)が買えるようになったのですね。以前は日本で売っていなかったので、中国に行った時に「銀翹解毒片」を大量に買ってきたりしていたので、これはすごく良い事なのですが、テレビCMの症状説明はちと問題がある様な気がするので、お知らせしておきます。

続きは新ブログに掲載しております。
すばらしかった日本人の身体作法
 トム・クルーズ主演の映画「ラスト サムライ」は興行成績も良く、テレビなどでも再放送したため、ご存じの方も多いと思います。そういえば映画の中でトム・クルーズが鍼治療を受けているシーンもありましたよね。

見終わった人の感想でおそらく一番多いのは「武士道がこんなにすばらしいとは思わなかった」と言うものではないでしょうか。アメリカ映画に「日本にはこんなにすばらしいものがあるじゃないか」と言われて感動している日本人という図式もなんだか情けない話ですが、悲しいことにこれが日本の現実です。
 
武士道に限らず学問を始めとして芸術・技術等、江戸時代の文化はすばらしいものが多かったのですが、明治維新やその後の戦争によってすっかり過去のものになってしまいました。もちろん書物によってある程度のことは推察できますが、実践してみようとすると非常に困難であることがわかります。特に動作に関することは生活様式にも密接したことが多いので、着ているものが洋服になったことや椅子が生活の主体になったことが過去の所作を解らなくしている原因かもしれません。

本題から逸れるのですが、「本来子供は大人より熱が多い状態にあるのがふつうで、昔の子供が着ている服はいろいろ隙間があって熱が中に籠もらなかったが、最近の子供は熱が逃げない服を着ているので熱が籠もりやすく、この熱がいろいろ悪さをしている。」と以前勤めていた診療所の先生言われていたのを思い出しました。

実は今回書きたかった話は着物に関することで、結論から先に言えば、和服は男性でも女性でも帯を締めるのですが、これが骨盤を締めるのに役に立つと言うことです。

日本的身体操作の極意とは「何事においても丹田に気をおいて行動すること」だというのは、白隠禅師の著作にもあるとおりですが、骨盤を締めることは丹田を鍛えるための重要な方法の一つなのです。この他にも口・胸呼吸を鼻・腹式呼吸に変えることなど昔の人に学ぶべきものはたくさんあります。

いろいろな治療家の先生が、最近の人は骨盤が開いてしまっている人が多く、これがいろいろな症状の原因だと述べています。また、内臓の異常は脊柱の歪みや周囲の筋や腱の凝りとなって現れ、筋肉の姿勢保持能力を低下させます。

鍼灸治療を受けられる方が、この事を原因にしているのは非常に多いので、たとえ和服を着なくとも日常生活で骨盤を締めるように工夫することが大事なのではないでしょうか。
井穴の機能に関する私見その2
前回の最後は理屈としてはつじつまが合っていても実際はどうなの?ということでした。

『素問』血気形志篇には各経脈中の血気の量の相違が述べられており、実際に全指の井穴に刺絡をしてみると、出血しやすい井穴と出血しにくい井穴があることがわかります。

個々の状態ではなく、全般的な傾向として陽経の方が出血量が多く、陰経の方が出血量が少ないようです。ということは水分が多ければその指における電場や磁場には微少な変化があることになります。

またフィンガーテストをされる方はおわかりだと思いますが、センサーにする方の指は+−があるため、例えば第二指一本で患部に触れたりしないはずです。

以上のことから考えると実際も指ごとに陰陽(もしくは+−)があると言えるのではないでしょうか?

そこでさらに妄想です。

ふつう経脈が出来てから五行穴・木・火・土・金・水の配当が決まったと考えられれていますが、すでに各指(各経脈)の相違が『十変』*1の作者達にはわかっていて、それを単に五行で分類しただけ*2だとしたらどうですか?『十変』侮れず!と思いませんか?

*1『難經』六十四難では『十変』という佚書から井穴の五行配当を引用しています。

*2伝統医学において、五行などの情報の整理は「解釈」優先でなく、ひたすら「分類」によって整理され、断片的な情報から共通の法則を再構築することによって完成したと考える学派がある。
井穴の機能に関する私見
経絡は気の流れているルートと言ってしまうと簡略化しすぎているのではないかと最近思うようになりました。

実際の経絡は実体はないけれども、もっと有機的な器官のようなイメージでも良いかもしれません。ですから経絡の機能を治療に有効に使うためには井穴の機能を考えた方が良いのではと思うようになりました。

以下に残しておくことは答えでも方法でもなく、単なる妄想なのでご理解ください。出来ればそこから効率的で再現性のある方法を見つけ出していただければ幸いです。

まず、陰経の経絡と陽経の経絡は井穴の五行配当が違っています。また経絡の配当は五行それぞれあるのに井穴は陰経木、陽経金のみです。これはなぜでしょう?

答えはこの質問をした『難経』自身が「是、剛柔の事なり」と答えています。これで解ってしまえば苦労はしないのですが『難経』の作者は解ると思ったらしいです。

さすがに昔の人もこれでは解らず、いろいろな解釈本が出されています。これら諸本の注に「剛柔配合の妙有り、夫婦は即ち剛柔配合なり」という文言があり、これでもっとシンプルに考えるようになりました。

つまり陰経は収縮・緩慢等の性質を持っているので、その経絡が始まる井穴には木の成長・発育の機能を当てはめて全体のバランスをとる。陽経は逆に膨張・活発の性質を持っているので、金の冷徹・堅固の機能で抑制すると考えたのではないでしょうか?

五行嫌い派の人に言わせれば、その配当だってこじつけで、本当に井穴にそんな違いが有るのと言われそうなので、妄想の続きは次回に。