鍼灸は漢方薬と供に江戸時代までは治療の中核を担っていました。この時代までの疾患といえば現代と何ら変わる事はなく糖尿病や高血圧も当たり前のように存在していました。
むしろ大きな戦争がない時代は、現代と同じように生活習慣が原因となるような疾患が多かったともいえます。ですから鍼灸や漢方薬が内科疾患適応なのは至極当たり前の事です。
ではどのような方法で病気を治していたのでしょうか?
この答えも簡単です。それは自然治癒力を助け、増強することです。当たり前の事かもしれませんが伝統医学の本質は、効率的に体が治る方向へ自然治癒力を向ける独自の方法論がある事です。
では手や足などに鍼や灸をしてなぜ内臓や身体機能に変化が出るのでしょうか?
鍼灸では鍼をしている部分(ツボ)と臓器(心臓・肝臓等と呼ばれるが西洋医学の臓器とは同じもではない)は経絡で結ばれていて、それを通して臓器エネルギーのバランス調整をすることで機能を正常にしてゆきます。
経絡は実際に解剖してもそのような器官は見つかりませんが、目に見えずとも存在していて、足の膀胱経などは足から頭まで走行しており、頭痛を足のツボでとったりする事が出来ることもその存在を証明しています。
つまり臓器エネルギーのバランスをとるところまでは鍼灸の役割でも、その後臓器が本来の役割を果たし病気を治して行くのは本人の自然治癒力に他なりません。
現代人は医原病(特に免疫関連の薬やホルモン関係の薬)不摂生によって自然治癒力が働かない状況を、自ら作り出しているとしか思えません。
私も自分自身の体調不良を漢方薬や鍼灸で随分改善してきました。自分で試して効果のない事はお勧めしません。