墨荘堂ブログ

西洋医学全般のセカンドオピニオンとして立脚する「和方鍼灸」を追求する関墨荘堂鍼灸治療院のブログです。
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和法鍼灸 関 墨荘堂
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偏頭痛が起こる本当の理由
この記事は、症例を加筆して新ブログで公開しております。
鍼灸で自己の治癒能力を増強しよう
 5/1発売の鍼灸ジャーナルに間先生と連名で不眠症の治療について書かせて頂きました。タイトルは「古典と自己対処法からアプローチする不眠症」で、内臓調整をベースにしたアプローチ法を私が、メンタル的なケアを間先生に書いて頂きました。
 伝統医学では感情のコントロールも臓器が担っており、西洋医学のような脳中心の考え方とは少し異なります。このような治療システムは特定の団体だけが出来る訳ではなくて、伝統医学の基礎をきちんと学んでいれば、誰でも行えます。

 西洋医学では手術しかないものや検査の数値に出ていなければ、症状があってもスルーされてしまうものが伝統医学で良くなるのは、この内臓調整のための理論があるからです。
 
 西洋医学は機能が似ている臓器は関連づけても、異なる臓器の相互作用や、体全体での弱い部分がどのような影響を与えるかなどは、あまり考慮していません。

治療法の選択は患者さんが行うものです。

 鍼灸が本来持っている病気への対応方法は総合病院の外来診療と比べても劣るものではありません。病院で薬を飲んでいなければ検査数値が良くならない、現状では治療する必要はない(もしくは治療法がない)と言われた方は、ぜひ鍼灸・漢方を選択肢の一つとして考えてみてください。
 
 以前に少し書いた後鼻漏を前述のような方法で、根治できるかどうかを試行錯誤していますので、近いうちに報告しようと思っております。
難病のセカンドオピニオン
 既にご存知の事とは思いますが、セカンドオピニオンという言葉は純粋に西洋医学の用語であり、「医師や病院によって、医療技術や診療の質に差がある場合に、患者さんにとって最善と考えられる治療を、患者と主治医で判断するため、主治医以外の医師の意見を聞くこと。」がセカンドオピニオン定義です。

ですから伝統医学のようにEBMのない治療である代替医療が、セカンドオピニオンに登場するはずもありません。また難病と言われている病気の場合、そんなにいくつも治療法がある訳でもなく、大体ある一種類の薬が飲めないと治療法は他にないということはしばしば耳にします。

そもそも誰でも病院から出された薬を疑いもせず飲んでいますが、ただ症状を止めているだけで根本の治療になっていない薬はいくらでもあります。抗生物質のように作用機序が明確で、これを飲めば確実に細菌が減るといった薬はそんなに多くありません。

その抗生物質でさえ効果がない細菌も出始めているわけですから、西洋医学で何でも治るという幻想に早く気づいた方が良いと思います。

こんな事ばかり書いていると西洋医学否定論者だと思われるかもしれませんが、決してそんな事はなくむしろ共存した方が患者さんのためにはなると考えます。

漢方や鍼灸といった伝統医学は、西洋医学と異なる理論によって実行されるため科学的根拠がないといわれますが、それはあたりまえで現代科学には立脚していませんから当然の事です。独自の診断学、病理・生理理論、治療システムが体系化された技術であり、まじないでも癒しでもありません。

あなたがこれからやろうとしている治療法が、根本的な原因を除いてくれるものかどうかもう一度考えてみて下さい。そして迷ったら伝統医学という選択肢もあるということを思い出して頂きたいと思います。
ソッと教えるはりきゅう治療の裏話、鍼灸はクセになる?篇
 鍼灸をやりたくないという理由のトップは「鍼は痛い」ということでしょう。実際は「鍼を刺したら痛いだろうと思う」というのが正確な表現で、鍼をやったことがない人ほど「鍼は痛い」と思っています。

それからよくあるのが「鍼は良いけどクセになるからねぇ」という肯定的なのか否定的なのかわからないマイナス思考で尋ねられることがあります。学生だった頃、師匠がこの話をしてくださったことがありますので、初学者の方のために書いておこうと思います。

まずクセになるという表現が否定的だとするなら、「中毒性がある」と置き換えれば、その違いが良く解ります。薬物の中毒で常習性がある人は、頭の中が全て薬物のスケジュールとなり、今度はいつやろうとか、あと何時間は間をおこうという思考でいっぱいになるそうです。

鍼灸で治療間隔がどんどん短くなり、治療した後すぐにまた治療に来るなんてことはありえません。

鍼灸でまたやってもらいたいという状況は、少なくともある程度主訴をとっていないと出てきませんから、治療はうまく行っている訳です。身体が調子良くなれば、それを維持したいと思うのは正常な反応であり、楽な状態を維持したいという身体の要求は当然のことではないでしょうか?

よく美容院の例で喩えることが多いですが、月一回カットしたりするのは、常習性があるとかクセになると言いますか?確かにカリスマ美容師にやって貰っている人はクセになっているかもしれません。

もしあなたがそんな鍼灸師さんにかかっているなら、風邪であろうと生活習慣病であろうと外科であろうとその先生にかかるべきです。

鍼灸は西洋医学で治らなかった場合の最後の砦じゃありません。むしろプロと呼べない西洋医学屋にいじられた身体は回復するのに倍以上の時間がかかります。

薬(漢方薬以外)を必要としない生活が、人の一生という長い期間で考えた場合、どれだけ恩恵をもたらすかぜひ考えてみてください。
新型インフルエンザと鍼灸治療
 新型インフルエンザが流行期に入ろうとしています。

おそらく健康な人にはワクチンは回ってこないだろうし、タミフルやリレンザが効くから、体力のある人たちは薬を処方されて、おしまいという事になりそうです。

だだ全国で数万人も発症すれば病院の外来の混雑は想像がつくし、そもそもタミフルやリレンザを信用せずに飲みたくないという方も多いと思います。そういう方達のために情報として鍼灸治療は有効だと発信しておきたいと思います。

風邪にかかって鍼灸院に行かれる方は少ないと思いますが、昔から急性の感染症であっても治療の対象にして来たので、治療方法が無いという事ではありません。

鍼灸治療ではその人自身の免疫力を強化または補助して、早期に感染症を収束させる事を目的に行います。ワクチンと違って特に新型に対応するツボがあるわけではありませんが、具体的には高熱時の井穴刺絡や症状に応じて、大椎、風池、風門、曲池、八邪、八風などを使ったり、『難経』に書かれている解熱促進のツボ群を使ったりすることで対応します。

ただし、急性症は変化が早いので、毎日でも治療をやらせてもらいたいです。患者さんにも時間、費用等のリスクは理解して頂きたいですが、西洋医学の病院で提供出来る事位は鍼灸治療でも十分に可能です。

最近読んだ石坂流鍼術のことが書かれた本で表現こそ違いますが、「鍼灸で病気を治すな、体を治せ」という事が書かれていました。久しぶりに感銘を受けました。

これこそ鍼灸の醍醐味です。病名なんて関係ありません。
鍼灸が内科疾患に有効な理由
鍼灸は漢方薬と供に江戸時代までは治療の中核を担っていました。この時代までの疾患といえば現代と何ら変わる事はなく糖尿病や高血圧も当たり前のように存在していました。

むしろ大きな戦争がない時代は、現代と同じように生活習慣が原因となるような疾患が多かったともいえます。ですから鍼灸や漢方薬が内科疾患適応なのは至極当たり前の事です。

ではどのような方法で病気を治していたのでしょうか?

この答えも簡単です。それは自然治癒力を助け、増強することです。当たり前の事かもしれませんが伝統医学の本質は、効率的に体が治る方向へ自然治癒力を向ける独自の方法論がある事です。

では手や足などに鍼や灸をしてなぜ内臓や身体機能に変化が出るのでしょうか?

鍼灸では鍼をしている部分(ツボ)と臓器(心臓・肝臓等と呼ばれるが西洋医学の臓器とは同じもではない)は経絡で結ばれていて、それを通して臓器エネルギーのバランス調整をすることで機能を正常にしてゆきます。

経絡は実際に解剖してもそのような器官は見つかりませんが、目に見えずとも存在していて、足の膀胱経などは足から頭まで走行しており、頭痛を足のツボでとったりする事が出来ることもその存在を証明しています。

つまり臓器エネルギーのバランスをとるところまでは鍼灸の役割でも、その後臓器が本来の役割を果たし病気を治して行くのは本人の自然治癒力に他なりません。

現代人は医原病(特に免疫関連の薬やホルモン関係の薬)不摂生によって自然治癒力が働かない状況を、自ら作り出しているとしか思えません。

私も自分自身の体調不良を漢方薬や鍼灸で随分改善してきました。自分で試して効果のない事はお勧めしません。
要注意タイプの肩こり
肩こりというのは単純そうで奥が深く、様々なタイプの肩こりがあります。

意外なのは鍼灸治療をしているのにもかかわらず、治療後に肩こり感が出てくるタイプです。治療後に肩がこるなどと言うと「腕が悪いんじゃないの?」などと言われそうですが、良くなっているときに肩こりになることがあり、正確に言うと肩こりを感じるようになったと言い換えることができます。
 
肩こりには、肩がこったら自分でもすぐにわかる「自覚性の肩こり」と、肩がこっているのに自分ではわからず他人が触って肩こりが認められる「無自覚性の肩こり」があります。

「無自覚性の肩こり」の患者さんは、診察してみると肩のこりが著しいのにもかかわらず、全く肩こり感を訴えないことがよくあります。この状態は頸から肩にかけての筋肉が、収縮を繰り返すことによって局所の感覚が麻痺しているためと思われます。

つまり「無自覚性の肩こり」の患者さんは、肩こり感が無いにもかかわらず、肩こりを自覚している人よりは悪い状態にあるわけです。肩こり感は頸・肩のこりを知らせる警告ですから、自覚症のない肩こりは、要注意タイプの肩こりです。

「無自覚性の肩こり」の人が、治療を受けてこりを感じるようになるのは、血液循環が改善され、こりが緩解することによって麻痺していた局所の感覚が戻ってきたことによるわけです。ですから、このような状態になった場合悪くなったのではなく、良くなる途中経過だと考えてください。

頸・肩のこりがひどくなると、自分の首を自分で絞めていることと同じです。首が絞まると悪くなるのは、脳から還ってくる血流ですから脳の中には必要量以上の血液があることになります。このことは脳循環障害や血圧の変動などを引き起こし、これに動脈硬化が加われば脳出血などに発展する可能性もあります。
 
江戸時代の医家、山脇東門(1736〜1782)は「すべてこの病に限らず、卒倒、卒死の者は、多くは以前に肩のこるものなり」と述べていますが、すばらしい観察眼であると思います。

頸・肩の筋肉は、絶えず頭を支えなければならないという人体構造上の問題や、日々のストレスなどによって常にこりやすい環境に置かれているわけなので、毎日の生活において、頸・肩の負担を軽くしてやることは重要なことだと思います。
ソッと教えるはりきゅう治療の裏話、治療の目安篇
 
 初めてはりきゅうをやる人にとって鍼灸治療院は敷居が高く、わからないことだらけというのはよくわかります。どんなことをやるのか、いくらくらいかかるのか。この辺りは基本的な問題なのでどんな治療法のHPでも説明されています。

 ただどのくらいで治るのかということはあまり書かれていません。治療をする側から言えば当然の話で、個々の状態もわからなければ、病気の程度も不明なら「ご相談下さい」となるのは当たり前です。

 患者さんの立場になればそこの所を知りたいわけで、治療をする側も「やってみなければわかりません」では問題があります。

 そこで当院の目安をお伝えしておきます。まず治療は基本的に週1回行います。よほどのことが無い限りはこれ以上短縮しません。このペースでとりあえず4〜5回治療して下さい。

この間にまったく症状に変化が無ければ、他の治療法をお勧めします。

この期間内に症状が無くなれば、治療は終了です。

 4〜5回で少しは変化しているけどもう一歩の時。これが個人差が出やすいケースなのですが、変化があればもう少し続けて下さい。4〜5回やると体の反応が判ってくるので、いろいろな方法が試せます。そのための引き出しはいっぱいあります。

最後にどんな症状も4〜5回以内に治す治療院に行っていた方

そのままその治療院に行ってください。

人間的に問題があってもその先生の腕は確かです(笑)
免疫使ってますか?
 また都内でインフルエンザが流行ってきたようで、公衆衛生の面での抑止力となると西洋医学の独壇場です。でも個人の感染防止ということで考えれば、伝統医学も対処する方法が無い訳ではありません。それは免疫力強化です。

 西洋医学では菌を特定し、対抗するワクチンや抗生物質を使うわけですが、これは人の免疫の肩代わりをしているという印象です。さらに薬やワクチンが十分にあるという条件が必要でしょう。

 それに対し伝統医学では個人の免疫が100%発動するように、症状の軽減と免疫力強化を気血の循環をベースにして行います。

 伝統医学の免疫強化とは免疫を鍛えて、色々な病気に対応させようとする方法で、これは養生的な「治未病」の概念があれば簡単に出てくる発想です。(「未病治」という造語については次回にでも書きます)定期的に鍼灸治療を受けていると、風邪が引きにくくなったりするのはそういう理由です。
 
 今日の治療が明日というわけには行きませんが、今からはじめれば冬のシーズンには十分間に合うでしょう。

 現代人は薬漬けで免疫を鍛えていませんから、発想を変える必要があると思います。
最強の西洋医学
現在の西洋医学は最強です。
 昔は仙人のような人から秘薬をもらわなければ出来なかった人体の透視を、CTやMRIなどの機械がやってくれるし、いらない臓器を切り取ることもできる。他人の臓器を移植することも出来るし、生殖も人間の管理下で出来る。

このように出来ないことは無いと思われる西洋医学ですが、日常の病気に関しては改善されても治ってはいないと思いませんか?
 
 例えば数値を下げたり痛みを止める薬を飲んでいてもその薬を止めればまた数値が上がったり痛みが出てきたりしますよね。ということはその薬を飲んでいても元の病気は治っていないということではありませんか?

 最近は患者さんの方が勉強しているので、そもそもこのような薬の飲めない人や薬を飲むことに疑問を持っている人たちは、自己責任に於いて薬をなるべく飲まずに伝統医学(漢方・鍼灸等)でなんとかしようと思う訳です。

この考えは正しいと思います。

なぜならもともと伝統医学系の技術は養生の思想を含んでいるため、平和な世の中の生活習慣がベースにある病にアプローチする方法を持っているからです。
 
 明治時代に伝統医学が力を失ったのは政府が富国強兵のため軍陣医学(戦場で最も効果を発揮する体系の医学)を奨励したからで、決して病気が治せなかった訳ではありません。

その後の100年程の間に患者さんの鍼灸に対する認識が肩こり・腰痛になってしまったのはしょうがないことかもしれません。

 ですからかつてそうであったように鍼灸も全科に対応出来ることを啓蒙しておかねばならないと思ってますし、そのような治療方針で臨みたいと思っています。